安易なデジタル機器の導入

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もし、アナログ時代とデジタル時代で、何も変わらないとことになれば、教師にとっては、新たな負担が増加したに過ぎない、と考えたこともできます。もしくは、アナログ的なものに、デジタル的なものが取って代わったに過ぎないことになってしまいます。

高度情報化時代の授業というのは、アナログ的なものがデジタル的なものに変換されたに過ぎないものなのでしょうか?


もし、アナログ時代とデジタル時代で、何も変わらないとことになれば、教師にとっては、新たな負担が増加したに過ぎない、と考えたこともできます。もしくは、アナログ的なものに、デジタル的なものが取って代わったに過ぎないことになってしまいます。

高度情報化社会におけるICTを活用した授業、というのは、これまでのアナログ的な活動を、単に、デジタルに置き換えたに過ぎないのでしょうか?

デジタル機器、主にコンピュータを活用した教材・教具の作成は、アナログ時代には、到底、考えられなかったことを実現することができます。特に、視聴覚教材という面では、大きな変化、革命、と言っても良いほどの大きな違いが出てくるでしょう。

アナログ時代には、高価な専用機器を使うことでしか実現できなかったビデオの編集や、音声、映像と音声の合成など。専門家しかできなかったことが、たくさんあります。デジタル時代には、ある程度のスペックを有するコンピュータであれば、これらをおこなうことが専門家でなくとも可能です。

掛け図にしても、アナログ時代には、クラス全体に提示できるような大きなものを、授業のたびに教室に持ち運ぶしかありませんでした。教室に常備するにしても、その置き場に困ることは確実などほど、大きな容積を持っていました。これらがデジタル化されれば、1台のコンピュータを教室に持ち込めば済んでしまいます。iPodなど情報端末を活用すれば、コンピュータすら持ち歩くことも不要になってしまうのです。

電子黒板を使えば、チョークの粉が飛び散ることもありません。チョークを購入する必要すらなくなってしまいます。ホワイトボードにしても、専用のペンを購入する必要もなくなります。いっぱいになったら、書き足すために、黒板やホワイトボードを消す必要もありません。消す必要がなくなるのは、授業が終わった時も、同じです。

また、最近の電子黒板はコンピュータと連動したものが大半を占めています。授業のために作成したコンテンツ、デジタル的な教材や教具を全て、コンピュータの中に保存しておけば、それを呼び出して提示することも可能なのです。

デジタル機器を授業に活用することで、いろいろな不都合を解消することができるようになると思います。しかし、このような活用方法について、個人的な見解を示せば、大手を振って賛成、とう立場にはありません。なぜならば、これでは、アナログ的な活動が、単にデジタル化されただけに過ぎず、デジタル化した意義を十分に活用しているとは言い難いからです。教材や教具の作成方法や提示の方法がデジタル化されたに過ぎず、なぜデジタル化が必要であるかが説得力を持っていないと考えるからです。極論すれば、学校への安易なデジタル機器の導入、とさえ思ってしまうからです。

教材・教具のデジタル化を否定するわけではありません。それによって、さまざまな利便性が産まれることは確かです。しかし、これまでのアナログ的な活動を、単にデジタル的なものに置き換える、ということには反対と言うことです。

アナログ的な教材・教具では実現できなかったことが、デジタル機器の活用によって実現する、と言う展望があれば、どんどん活用すべきだと思っています。そうなると、何がデジタル化によって変わるかを、きちんと整理しておくことが不可欠になるでしょう。教材・教具の作成や提示において、アナログ的な環境では、どのような不都合があったかを認識しておくことも必要となるでしょう。

デジタル化する以前。その段階で、何をどのように解決したいから、どのようなデジタル機器を導入するかを、しっかりと考えておかなければならないと考えています。そのためには、アナログ的な現状での不満を冷静に整理して、デジタル化によってどのような側面が解消できるかをきちんとまとめることが求められると考えています。

デジタル万能主義に陥るのではなく、アナログ的な良い部分はそのまま残すという勇気が求められるのです。そして、より教育効果を期待できる分野にのみ、デジタル化することを考えるべきだと思っています。高津情報化社会だから、あらゆるものをデジタル化すれば良いと言うことではないと考えるべきです。

これまでのアナログ的な教材・教具のデジタルへの置き換えにならないために、アナログとデジタルの利便性をきちんと把握して、その両面での活用を考えるべきではないでしょうか。

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